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トリックテイキング講座

「トリックテイキングについて何か書け!」
との要望があったので、風邪で自宅療養中の退屈紛れに一筆。

最初は『ウィザード・カードゲーム』あたりかなーと思ったのですが、トリックテイキング自体が日本では認知度が低い=馴染みがないですね。

パソコンの無料ゲームに必ず組み込まれているにも関わらず、です。
ヘルプメニューを開いても……なんだか良く分かりませんね。
なんででしょ?
トリックテイクを知ってる人間がゲームを端的に説明してるだけで、分かってない人に理解してもらおうとしていないからです。


なので、まずは基礎の基礎からはじめましょ。
専門用語は極力使わない方向で。


1. トリックって何?

まずはトリックテイキングのトリックですが、これ別に手品とか推理小説とは関係ありません。
ゲームにおける一区切りを表す言葉だと思ってください。
野球ならイニング、サッカーならハーフ、アメフトならクォーター、バスケやアイスホッケーならピリオドって言いますよね。
「大体そんな感じ」位に捉えてもらえれば充分です。
テイキングに関しては後で説明します。


ではゲームの基本的な流れをば。
カードセット1組を使います。
一番分かりやすいのはトランプですね。
数字がA・1・2・3……10・J・Q・Kとあって、絵柄がスペード・ハート・ダイヤ・クラブのアレです。

ジャンケンか何かで、適当にカードを配る人を決めます。
そしたら全員に同じ枚数のカードを裏向きで配っていきます。
何枚配るかはゲームによって色々ですよー。
(あ、今回ジョーカーは抜いているという設定で)
配り終わったら、残ったカードは裏向きのまま、脇に置いておきましょう。

プレイヤーは自分に配られたカードを手に持ちます。
他のプレイヤーには見せないように注意してください。
それらのカードの事を「手札」と呼びます。
手に持ってるカード(札)なので手札、そのまんまですね。

これもゲームによって色々なのですが、とりあえず今は、カードを配った人の左隣りのプレイヤーに最初の番が回ってくるものとしましょう。
行動する順番が回ってきた、という事です。
「行動」といっても、やる事はとても簡単。

手札の中から1枚選んで、それを自分の前に表向きで出す。
たったそれだけ。

次に、その左隣りプレイヤーが手札から1枚選んで表向きに出します。
(2人目からは何でも出せるわけではないのですが、それはまた後で)
そのプレイヤーが出したら、さらにその左隣りのプレイヤーが……と続けていくわけです。

こうして全員が1枚ずつカードを手札から出したら、1トリックが終わります。
スゲー単純。スゲー簡単。


2. 1トリックの流れ

1.で(2人目からは何でも出せるわけではないのですが、それはまた後で)
と書いたのですが、それを今から説明します。

最初にカードを出すプレイヤー、この人は手札から何を出しても構いません。
出したい物を出します。
例えばダイヤの3を出したとしましょう。

残りのプレイヤーたちは制約(シバリ)を受けます。 簡単に言えば、「出せるカード」と「出せないカード」ができるわけです。
鍵になるのは、最初に出たカードの絵柄。
今回はダイヤの3が出たんでしたね。
なので、今回はダイヤが重要な絵柄になります。

2人目からは、手札にダイヤがあれば必ず出す必要があります。
手札の中にダイヤが1枚しかなければ、それを出さなければいけません。
2枚以上あれば、その中から1枚を選んで出します。


「手札の中のダイヤを出したくなかったら?」
「自分の手札の内容を、他のプレイヤーは知らないんだから、別に出さなくても分かんないでしょ」

いやいや、これはダメです。
最初に出たカードの絵柄と同じものが、自分の手札にあれば必ずそれを出す。
このルールが大前提のゲームなのです、トリックテイキングというのは。
ですから、そこを守らないとゲームが成り立ちません。
ゴルフと同じでプレイヤーのマナーが前提で成り立っているゲームなのです。


絵柄のシバリを守った上で、プレイヤーが順番に、手札からカードを1枚選んで、自分の前に表向きで出していく。
4人で遊んでるなら4枚、6人なら6枚のカードが並ぶわけです。
あ、そうそう、パスはできませんからねー。
必ず1人1枚、1枚だけ出すことになります。

全員がカードを1枚ずつ出したら1トリック終了なのですが、実はまだちょっと続きます。
そのトリックでの勝者を決定するのです。

まずは絵柄のシバリを守れているかどうかを見ます。
今回は全員がダイヤを出していたとしましょう。
次に、出されたカードの数字を比較します。
数字が大きいほど強いカードです。
Aが最強、以下K・Q・J・10・9……5・4・3と続いて、2が最弱。

ダイヤの3
ダイヤの8
ダイヤのQ
ダイヤの10

この4枚が出たとします。
さて、今回の最強のカードはどれでしょう?

ハイ、ご名答!
もちろんダイヤのQですね。
最強のカードを出したプレイヤーが、このトリックの勝者です。
その人はトリックを獲得した(=take)ことになります。
トリックを取るのでトリックテイキング(taking)というわけ。

トリックを取った人は、今回手札から出されたカードを全て回収します。
あー、手札には入れないでくださいね、絶対に。
回収したカードは1つにまとめて裏向きにします。
で、それを自分の脇あたりに置いておきます。

これで1トリックの処理が全て終わりましたー。
トリックの勝者が、次のトリックのスタートプレイヤーになります。
最初に手札からカードを1枚選んで、自分の前に表向きに出すのです。
つまり、その人が出したカードの絵柄が、次のトリックでの制限になります。
もしスペードの8を出したとしたら、他のプレイヤーたちは手札からスペードを出す必要があるわけです。

後はこれをグルグル繰り返します。
手札が全てなくなるまで。

ところで
最初に出たカードの絵柄と同じものが、自分の手札にあれば必ずそれを出す。
と書きましたが、ここで当然出てくるであろう疑問が一つ。

「その絵柄が手札になかったら、一体どうすんのよ?」
はい、その場合は何でも良いから、とにかく手札から1枚選んで出すが正解です。
以下の例を見てください。


最初のプレイヤーがダイヤの3を出しました。
続いてダイヤの8、そしてダイヤのQが出ました。
しかし4番目のプレイヤーの手札にはダイヤがありません。

「何でも良いから、とにかく手札から1枚選んで出す」
これは絵柄のシバリから解放されて、出したいカードを出せるという事でもあります。
そこで4人目のプレイヤーは、手札からスペードのAを出す事にしました。

ダイヤの3
ダイヤの8
ダイヤのQ
スペードのA


全員が1枚ずつカードを出したので、今回の勝者を決めましょう。
一見するとスペードのAが最強のように思えますよね?
でもでも、それは間違いなのです。

その理由は絵柄のシバリを守っていないから。
最初に出たカードがダイヤなのに、ダイヤを出していない。
この時点でスペードのAは最強になれないのです。

ダイヤの3
ダイヤの8
ダイヤのQ
スペードのA


よってつまりスペードのAは早々に脱落〜。
残りの3枚の中から最強を決めましょう。
3と8とQですから……そうです、Qが最強ですね。
つまりダイヤのQを出したプレイヤーが、今回の勝者になります。

3. 切り札について

次に切り札について説明します。
「最後の切り札」ってな言い回しを聞いたこと、ありません?
これってトランプ遊びから来てるんですよ。
トリックテイキングでは絵柄のシバリよりも強いカードのことを言います。

……って言われてもピンと来ませんよね。
順番に説明しまーす。
とりあえずは切り札を決めるところから始めましょう。

1.で残ったカードは裏向きのまま、脇に置いておきましょう
と書きましたが、実はまだ切り札を決める役割が残っているのです。

やる事はとっても簡単。
裏向きのカードの一番上のカードを表向きにする、それだけ。
そのカードの絵柄が今回の切り札です。
例えば、めくったカードがスペードの4なら、スペードが今回の切り札になるってわけ。


今回の切り札はスペードです。

ダイヤの3
ダイヤの8
ダイヤのQ
スペードのA


と出た場合、2.の説明ではスペードのAが真っ先に脱落。
ダイヤのQが最強になるのでしたね。

ですが切り札がある場合、最強はスペードのAになります。
絵柄のシバリを守っていないにも関わらず。
なぜなら、今回出ている唯一の切り札だから。
切り札は絵柄のシバリよりも強いから。


切り札が2枚以上出ているなら、その中でより上の数字が勝ちます。

今回の切り札はスペードです。

ダイヤの5
スペードの8
ハートのJ
スペードの6


この時の最強のカードは?
4枚中、切り札はスペードの8そしてスペードの6ですね。
8と6なら当然8の方が上ですから、正解はスペードの8になります。


このようにトリックを順番に取っていって取ったトリック数を競うゲームをトリックテイキングと呼ぶのですw



以下、ウンチク。

ゲームによっては
・ 切り札がない
・ 「切り札は常にハート」など固定されている
・ ゲームの途中で切り札が変わる
・ 特定の数字も切り札(7のカードは全て切り札など)
・ 切り札より強い「超切り札」がある
・ 反切り札(常に最弱)がある

など色々あるんですよー。


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